第21章 お家と飲み会
「オレは、いつでも花奏と結婚したいって考えてるよ。もちろん今も。だからね、考えといて」
カカシは酒に酔って顔が赤いし、足もとも千鳥足なのに、向けられた瞳は真剣だった。
「ま、今はバタバタしちゃってるけど、落ち着いたら籍入れに行こうよ。な?」
間が開いた。
「えっ」
「あのね、驚き過ぎでしょ。ぼぅっとしてるし、ちゃんと聞いてたのかよ」
「えっえっ…??」
息が詰まるかと思った。
目をいっぱいにひん剥いて、
私は驚く。
「カカシ…え、え、本当に?本当??もう一回言って??お願い!」
ちゃんと聞きたい。心の準備してない。
懇願した。
「ヤダ。一回しか言わない」
なんて言うのに、
カカシは足を止める。
私を見下ろす瞳は
柔らかだ。
優しい手のひらがふれた。