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【NARUTO】柔らかな月を見上げて

第21章 お家と飲み会




店の前は香ばしい焼ける匂いが漂う。
明るく賑わう木の扉を開けると、



「カカシ先輩ー、こっちでーす!もう、遅いですよーー!!」



ボタンが手を上げて、
奥の部屋から呼んだ。


可愛い私服姿で笑っている。


今夜は任務じゃない。だから私服だ。一般人と同じ服。ボタンの短いスカートから、綺麗な生脚が見えた。うん、寒そう。



「あー、遅れて悪いね」

と前を歩くカカシも私服で。黒いニット服にジーパン姿。ジャケットを脱いで店内奥へ進んだ。ラフな服装をしてるけど、クナイや巻物は、足やポケットに装備される。

肉が焼ける美味しそうな音がする。店員さんの「いらっしゃいませー」の、かけ声も聞こえる。ガヤガヤ賑やかだ。


ここは、食べ放題で飲み放題でしかも超お手軽価格で有名な「焼肉Q」というお店。木ノ葉隠れ里では人気店。行列が出来るほどだ。今日は週末でもあり、客入りが多い。


いちばん奥の大きな部屋に
暗部のメンバーが座っている。靴箱に靴を入れて、カカシが先に部屋に上がった。


「花奏先輩?」

後ろから声をかけられ、テンゾウが私を覗き込んだ。トイレに行っていたようで、ハンカチで手を拭いていた。

「顔…紅くないですか?」

「えっ!?…き、気のせいじゃない?あははは」

行く直前まで、情事をしてたら、そりゃあ赤くなる。当の原因の本人は、元気で飄々としてるし。

く、くそう。
本日2回目の…略。

テンゾウは
私の服を見て目を細めた。


「花奏先輩、今日の服装可愛いですね」

「え、本当?ありがとう。でも、テンゾウも、いつもの被り物付けてないから分からなかった。カッコいいね」

「っえ、本当ですか」

うん、と頷いた。

私も今日は、任務服じゃない。
黒と白のチェックの服に黒のスカート。
黒タイツにヒール靴を履いた。いらないって言ったのに、行く前にカカシが買ってくれた。なんか…お返ししなきゃ。


「あ、みんなもう来てますよ」

「そうなんだ。ごめんね」

と、私も気を取り直して靴箱に靴を入れて、中に足を運んだ。上の段に大きな下駄が入っていた。




下駄?


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