第13章 その後
「ふ…、なによ、見つめないでよ」
「っ! み、見てない見てない!」
ああ、恥ずかしい。照れてしまう。
甘い甘いカカシの視線に耐えれない。私は視線を逸らして、もう一度温かいカフェオレを飲んだ。
ホッとする。甘くて美味しい。甘党の私には最高の飲み物。
ダメダメ、と自分の頬を
ペチンと叩いた。
落ち着けー落ちつけー
平常心だ。平常心……と念じた。
一呼吸置いて、餡が入ったパンをちぎって口に入れる。甘い。美味。
私はずっと気になっていたことを
カカシに聞いた。
「ねえ、これからヤナギの家に調べに行くの?」
ゴウンゴウン、脱衣所から、洗濯機の動く音が聞こえる。任服は洗濯中だ。朝、パンを買いに行くとき、洗濯機の動く音がしていた。だから時間的に、今は乾燥してるようだ。
「んーー、まあね。他の敵と繋がりがあるかもしれないでしょ。 あとは、三代目に報告しなきゃならないな。 やべ、報告書も提出してない」
ひぃ‼︎ 報告書……。血の気が引いていく。あーーやってない。やってなーい。
「休みなのに休みじゃないね」
カカシはげんなりした顔で、頬杖をついてコーヒーを飲む。表情が途端に曇った。
「花奏、ま、午前中はゆっくりして午後からにしよ」
「うん、そうだね」
私はカカシに笑顔を向けていた。カカシは働きすぎだ。ゆっくり休んで欲しいの。