第9章 君へ*赤司征十郎[黒バス]
「赤司くんっ!」
嬉しくなってギュッと抱きつく。
赤司くんは突然のことにも関わらず、受け止めてくれた。
「久しぶりだね。」
本当に久しぶりに聞く彼の声に、涙があふれる。
そんな私を見て赤司くんはクスリと笑う。
「相変わらず奏は泣き虫だね。」
「だって…!でも、何でここに?」
私がそう聞くと、赤司くんは私に箱を渡した。
「開けていい?」
「もちろん。」
「……わぁ!」
箱を開けると思わず感嘆の息が漏れた。
そこに入っていたのは、赤いストーンのついた音符のモチーフのネックレス。
…私の好み覚えててくれたんだ。
「誕生日おめでとう。…直接言えて良かった。」
その言葉に私は微笑んだ。
ありがとう、赤司くん。
幸せな誕生日になりました。