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短編集  Dear my precious…

第6章 『家族』*百夜優一郎[終わりのセラフ]


「奏?どうしたんだよ?」

私らしからぬ行動に優ちゃんが戸惑う。

「…ないで。」

「えっ?」

「死なないでっ!」

思わず言ってしまった。

「優ちゃん、いなくならないで…もう私には優ちゃんしかいないの…!」

涙がこぼれそうになるのを必死で押さえる。
泣かないって決めたんだから。

俯いて唇をかんでいると、ふわりと優ちゃんの手が頭に置かれた。

「大丈夫だ。お前を一人にはしねぇよ!」



そして優ちゃんは行ってしまった。
戦いの地に。

私はまだ不安だった。
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