第5章 2人で…*朝日奈祈織[ブラコン]
話し終えて奏を見ると、彼女はボロボロと涙を流していた。
「奏?大丈夫?」
「あ…!ごめんなさい。…なんか自分と重ねちゃって…ああ、私と同じ苦しみを祈織さんも持っていたんだなぁって…!」
「ふふっ。僕たち、そっくりみたいだね。僕も似ていると思ってたんだ。」
ぎゅっと握りしめられていた彼女の手を取り、優しくキスをした。
「…っ!祈織さん!?///」
「ねぇ、奏。2人で一緒に前に進まない?」
「!」
「君となら前に進める気がするんだ。」
にっこり微笑むと彼女は頬を赤らめた。
ねぇ、冬花。
…もうすぐ前に進めそうだ。
奏と一緒に。