第4章 特別な場所*黄瀬涼太[黒バス]
でもある日起きてしまった。
私の意志を変えてしまう出来事に。
「奏!これ見た?!」
学校にて。友達が雑誌を抱えて震えている。
「え?なになに?」
「これ!」
雑誌をこちらに向けられて、覗き込む。
「えっ?」
そこには
『モデルと女優の熱愛かっ!?』
という見出しと、女性に抱きつかれた涼太の写真が載っていた。
「黄瀬君にとか有り得ない~!」
「嘘だって、信じる!」
クラスは一日中ざわざわと騒がしかったが、私の頭は真っ白だった。
(涼太に彼女…?)
信じたくない。