• テキストサイズ

短編集  Dear my precious…

第23章 夏祭り*黒尾鉄朗[ハイキュー]



「クロ…ごめんなさい。」

怒られると思って俯いていると、

「いや…奏のせいじゃない。」

「え?」

顔をあげるとほんのり赤いクロがいた。

「…これ。」

差し出されたのは可愛らしい猫のぬいぐるみだった。

「かわいい…」

「これ、見つけて。お前が好きそうだなって思ったら、いてもたってもいられなくなった。」

クロの思いで私の気持ちは明るくなった。

「…ありがとう。」

思わずぬいぐるみをギュッと抱きしめていた。





「もう離れないように。ほら。」

握られた手は熱かった。

ありがとうって気持ちを込めて、私はキュッと力を込めた。



「…てか最初から握っとけば良かった。」

「なんで?」

「お前が迷子にならないわけがないから。」

「うっ、そうかもしれないけど…」

/ 244ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp