第23章 夏祭り*黒尾鉄朗[ハイキュー]
「さて、どっから行く?」
クロに聞かれて、私はうーと首を捻る。
「お腹すいた…」
「じゃ、食べ物系か?」
「うん!…あれ食べたい。」
屋台に吸い寄せられるように、店の前に向かっていた。
「おい、ちょっと待てよ!…ハァ。昔と変わんねーな。」
私は子供の時から考えよりも行動が先に出てしまうことが多々ある。
もっと大人になりたいから直したいとは思っているけど…
小さいときからの癖はなかなか直らない。
そんな私を知っているクロは、ちゃんと着いてきてくれる。
着いてきてくれるクロを見て、心が温かくなった。
「で、その選択はなんだ。」
「え、お腹すいたから……」
手に持っているものをパクリと一口。
「そこで綿飴を選ぶかよ、普通…」
呆れたようにため息をつくクロ。
「いいんですー。綿飴は糖分ですー!」