第22章 本音*岩泉一[ハイキュー]
「ごめんね、岩泉。いきなりあんなこといっちゃって。」
潤んだ目をそらせて、謝ってくる。
そんな彼女をキュッと優しく抱き留めた。
「……っ!」
「俺も前から、おまえのことが好きだった。」
「う、うそ…?」
「本当だ。…てかおまえの方こそ、本当なのか?」
「うん。及川に乗せられはしたけど本音だよ。」
ふわりと笑った南から咄嗟に目をそらす。
「アハッ!岩泉ったら顔真っ赤だよ。」
自分の頬に触れられた手が心地よかった。
「というか、ちょっと信じられないな…!」
「俺もだ。だけど…大切にするから。」
「それ、プロポーズみたいだね!……部活の仲間としても、恋人としてもよろしく、『一』。」
初めて呼ばれたその名前は心に染みるように、俺の中に広がっていった。