第20章 余裕*御幸一也[ダイヤのA]
「おーす。ちゃんとやってるか?」
愛しい声が聞こえ、私はさっとそちらを向いた。
「御幸先輩!」
私が名前を呼ぶとニコッと笑ってくれる。
「奏、どうだこいつら?」
「…はは。」
思わず苦笑い。
「試合の時の集中力が勉強にも発揮してくれればいいんですけど…」
「ちゃんとやってんだろ!」
「ちゃんとやってます。」
私の言葉に2人は反論。
だが、
「あれー?さっきシャーペン投げたり、寝てたりしたの誰だっけー?」
すかさず論破。
「「…うっ」」
これには反論出来ないようだ。
「ははっ!奏が教えてくれてんだから補習になったら許さねぇぞ。……お前も、ありがとな。」
御幸先輩は笑って、私の頭をくしゃりとなでた。
「~っ!」
…ここだけの話。
私、御幸先輩とつき合っているんです。