第20章 余裕*御幸一也[ダイヤのA]
「ほら、ここはさっき言ったじゃん!」
そう言いながら教科書の該当部分を指す。
「あーーもう!なんで、勉強しなきゃいけねぇんだ!」
だが限界が来たのか、投げ出す沢村君。
「沢村君、シャーペン投げないの。……って降谷君?なんで寝てるの…?!」
「……zzz」
「起きろっ!」
平然と眠る降谷君を揺さぶる。
「もう!そんなんじゃ2人とも、練習試合はもちろん、合宿にも行けないよ!」
今はテスト期間。
合宿に行くためにも、私は2人の勉強を見ている。
マネージャーとしてこの2人が合宿に出ないのは困るし。