第18章 嫉妬*緑間真太郎[黒バス]
高尾を押しのけて真ちゃんが私の前に立つ。
そして無言で私の腕を引っ張り、人目のつかないところに連れて行かれた。
「奏、お前はいつの間に高尾が好きになったのだよ。」
声が冷たい。
私は気がついた。
私のわがままが真ちゃんを怒らせてしまった。
「…ごめんなさい。」
「謝るな。…じゃあな。」
その一言で私の頭は真っ白になった。
背を向けて、行ってしまう真ちゃん。
このまま終わりなんて…嫌だ。
私は真ちゃんの背中に飛び込むように抱きついた。
「行かないで、真ちゃん!」