第2章 sister conflict*朝日奈椿[ブラコン]
「本当だよ。奏が好き。」
そう言って抱き締められる。いつもよりも優しく。
感触が熱が、優しさが言葉を肯定してくれる。
「私も…好きです…!椿さんのこと。」
心がぎゅっとする。でもさっきとは違う、嬉しいものだった。
「ていうかー君、オレの妹に妬いたの~?」
先ほどの真剣さはどこへやら、いつもの椿さんに戻っている。
「な、そんなことありませんっ!」
「えーでも君、『私は本当の妹じゃない』って言って落ち込んでたよね~?」
私が言ったことを強調するようにそこだけわざと声を高める。
「っ!//」
思い出して恥ずかしくなる。
「赤くなっちゃって、かーいー♪」
「///で、でも『彼女』の立場は私だけですっ!」
結構恥ずかしいこと言ってる//バカみたい//
「おっ、言うねー。じゃあ改めてよろしく☆オレのかーいー彼女さん♪」
…私は今日もこの男に振り回される。