第2章 sister conflict*朝日奈椿[ブラコン]
外に出て頭を冷やす。風が気持ちいい。
「やっぱり、ここにいた~」
その声に私の体は強ばる。
「何で来たんですか?」
自分でもわかるくらい冷たい声。話したくない。関わりたくない。
そう思っていたのに…
「奏。」
いつもとは違う真剣な声に鼓動が跳ねる。
「オレ、君のこと妹みたいに扱ってた。…でも本当に妹だと思ったことはないんだ。」
(…!)
わかっていたけど聞きたくなかった。逃げ出したい。でも足が動かない。
「オレ、奏が好きだから。妹としてじゃなくて、女の子として。」
(…?)
え、どういうこと?わからないんだけど。今…好きとか言った?誰を?私を?
「嘘ですよね…?」
思わずそう呟いた。