第2章 sister conflict*朝日奈椿[ブラコン]
「挨拶代わりのギュー☆」
いつものように抱き付く椿さん。
いつもなら何だかんだで嬉しく思う自分がいたけれど、今日はそんな気分にはなれない。
(妹さんにも同じことしてるんでしょ…!)
思わず押しのけていた。
いつもとは違う反応に椿さんも梓さんも戸惑ってるらしい。
でも一度動いた気持ちは止まらない。
「奏…?」
「妹さんにしてあげればいいじゃないですかっ!私は椿さんの妹ではないんですし…!私のことなんてほっといてくださいっ!」
2人から逃げるように、走り出す。
言ってて自分が嫌になってくる。そんなに知らない子に嫉妬するなんて情けない。
でも私…やっぱり好きなんだ。彼のこと。
わがままだけど、私だけであってほしい。
お気に入りという立場も…妹という立場も…!