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短編集 Dear my precious…
第14章 名前*福井健介[黒バス]
倉庫に向かう途中。
俺は見つけてしまった。
白い雪に栄える、オレンジのカチューシャを。
見間違えるはずがない。
俺が奏にあげたものだ。
落ちているのは、坂になっている場所だった。
急なので高低差が結構ある。
そしてその近くには、雪が崩れた跡…
(まさか!?)
溝を覗く。
(…!)
この予想を信じたくなかった。
…だが、当たってしまっていた。
雪の上に横たわる奏。
「…奏!」
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