第14章 名前*福井健介[黒バス]
部活が終わり、奏を待つ。
寮に帰る時間だけが唯一二人で過ごせる時間。
いつもは部活が終わったらすぐに合流し、その距離を門限までゆっくりと歩いて帰っている。
…でも今日は遅い。
いつにもまして降る雪に俺は不安を覚えた。
帰る途中だった部員に聞く。
「奏見てねぇか?」
「いや…見てませんよ。…もしかしたらまだ片づけているかも?」
真剣に答えてくれる氷室。
「はぁ、また一緒に帰るアルか。これがリア充アルね。」
劉。どこでそんな言葉を覚えたのかは知らないが、取りあえずため息は止めろ。
「くっ…!ワシにはなぜ彼女が出来んのじゃぁぁぁぁ!!」
お前には出来ねぇよ、ゴリラ。
「そんなことよりお菓子がないんだけど~」
おい紫原、そんなことじゃねぇだろ!?(怒)
他のマネージャーに聞いたところ、倉庫に行ったまま帰ってこないらしい。
急いで倉庫に向かった。