第12章 俺だけのもの*不知火匡[薄桜鬼]
(銃声…!?)
その後も音は続く。
私が目を開けたときには全てが終わっていた。
そして目の前に立っていたのは、
「不知火…!」
「お前、何やってんだよ。」
「何って…」
「なんで傷を付けられてるんだって聞いてんだよ!」
腕を引っ張られ、腕の刀傷に爪を立てられる。
「…っ!」
「はっ。痛いかよ!?」
「…別に。」
「やっぱり面白いな、お前。…嫌がる顔が見たくなった。」
そう言うと、不知火は私の着物をはだけさせた。
「なっ…!?」
不知火が私の胸元に顔を寄せると、鎖骨の辺りにぴりっとした痛みが広がった。