第18章 ~番外編~平門さんの胸の内
燭先生、ゆっくりしていけばよかったのに…せっかく来たんだし。
…平門がいるから無理かな。
ツキちゃんも帰っちゃって、急に静かになっちゃったな。
カップを片付けようと振り返ったら、目の前に平門がいて、抱きしめられた。
「燭さんの言うとおりだな…少しやりすぎたか…」
「そ、そんなことない!あれでも平門は手加減してたと思うし…」
手加減しない、なんて言ってたけど、正直、平門の力はあんなものじゃない。
本当に平門が本気を出したら、瞬時に終わると思う。
多少強い相手とかには、いたぶって遊んでるんだろーな…
「しかし、ライバルは燭さんだったとはな…」
…確かに、燭先生があそこまで心配してくれるとは思わなかったな。
そういう感情の好きではないけど、ちょっとうれしい。
でも、そんなこと言う平門を、逆にからかってみようかな…