千銃士【Noble Master Project】R18
第2章 目覚め
一足先に資料を読みこんだラップが、眉根を寄せて問いただした。
内容を理解していない残りの5人は、首を傾げながらその様子を見守る。
「……そうする以外に、道はないんだ」
「しかしこれは……ある意味、彼女を『犠牲』にするやり方では?」
「分かっている!!しかし……彼女に協力してもらわなくては、レジスタンスに勝ち目は無い……!!」
「……ふむ、確かにこれは『協力』の範疇を越えているなぁ」
後から資料を読んだマフムトもため息混じりに告げる。
「一体どういうものなのだ?私にも分かるように説明しろ、ラップ!」
「陛下、ですから…」
口を開こうとするラップの肩を叩いて恭遠が制した。
「俺から説明しよう」
………続けられた恭遠の話に、一同は言葉を失った。