第6章 思案中。
玖暖side─────---
心臓がドクドクと上下しているのが分かる。
すやすやと心地よさそうに私の上で眠る男の子。
さっきの人を射殺すような目が脳裏から離れられない。
え‥‥‥なんで? いきなり、何?
思わず個性発動させちゃったけど、大丈夫だよね? あーでも、きっと明日まで熟睡するだろう。
え? なに? なんで?
勘違いかもしれないが、絶対に痛い目に遭わされる所だった。と思う。
あの目。
心臓が変な脈打ち方をした。
‥‥え? 本当になんで? まだ心臓バクバク言ってるんだけど。
この心音で起きてしまわないか心配になる。出来れば起きないでほしい。
どうしてこうなったんだっけ‥‥
‥‥‥あぁ、どこに行ってたのか、を聞かれたんだった。
どこ、って‥‥‥
‥‥‥まぁ、いつかは直面する問題だから、話さなきゃいけないよね。
私としては、とっても有意義な時間だった。
あなたが起きたら、話す。
しっかり話すから。
もう、あんな風に怒らないでね。