第1章 花嫁
「…何故逃げる……」
しっかり抱き締め、逃がさないようにと押さえ込む
『渡したいものがあるの』
「……………
殺してくれとでも?」
『ううん、ただ…
じゃーん!えへへ、伽羅に似合う色の探したんだよ!』
腕輪、と言うべきか
きれいに細部まで丁寧に装飾の施された綺麗なそれが、手渡された
一瞬離れた寂しさなど見えぬ程に、嬉しさが込み上げる
『喜んでもらえた?』
柔らかい笑みを浮かべたが、愛しくてたまらない
ずっと愛でて…
あぁ、狂わせてしまえばいいか
そう思ったときにはもう
のうなじに噛みついていた