第5章 路地裏 in ハンジ&モブリット
今にも何処かのネジがはずれるのではないか、という動きで一歩、また一歩進んでいく。
「ちょ、モブリット、大丈夫?」
「ダイジョーブデス」
(うーん、大丈夫じゃない反応…)
しっかりと立ち止まり礼を述べたいところだが、モブリットの手は解けそうにない。
ハンジは顔だけ振り返ると、空いた手を振りながら声を張る。
「ごめんね、二人とも!
ありがとうね~!!!」
ハンジに応え、元気よく手を振るパン屋の娘と、小さく手を振り優しく笑む花屋の女店主。
ハンジとモブリット。
二人が広場の人混みにのまれれば、路地裏には二人だけ。
「お兄ちゃん大丈夫かな?」
「どうかしら…。でもちょっと、気になるわね」
「また"めおとまんざい"見られるかな?」
「そうなったら素敵ね」
楽しみ、と笑いあう二人。
そんな不思議な不思議な路地裏。
貴方も一度、ご覧あれ。