第2章 路地裏イチャイチャ in ゲルガー
「う”」
「き”も”ち”わ”る”い”」
「う”え”ぇ”ぇ”ぇ”え”」
今、俺の目の前でギリギリのラインを彷徨ってるコイツ。
ナナバの従妹。
名前はクーク。
今日は仕事終わり、団長、ナナバ、コイツ、俺で飯食ったんだ。
あぁ、酒?
そりゃ当然、飯と一緒に飲んだぜ。
当たり前だろ?
俺だぞ?
にしても、うまかったなぁ…
団長の奢りだから、何時もよりいい酒を、がっつり!いかしてもらったんだ。
で、だ。
結果がコレ。
帰り道、途中まではよかったんだが…
まぁ、なんつーか、もうそろそろヤバいってんで、こうして路地裏に避難させた。
だってよ、いくら人がいないっても…
広場のど真ん中で、女のコイツが、マーライオンするわけにいかねぇだろ。
あぁ、マーライオン?見たことねぇ。
誰かに『似てるんだぜ、その時の勢いが』って言われたのを覚えてただけ。
「う”お”ぉ”ぉ”え”ぇ”ぇ”」
「っ、おい、大丈夫か?」
危ねぇ…
思わず
『女捨ててないか?』
と言いそうになっちまった。ギリギリセーフ。
にしても、なんで俺が付き添う必要があったんだ?
勿論、
『従妹なんだからよ、お前じゃねぇか?』
ってナナバには言ったんだ。
それなのに、
『ゲルガーじゃなきゃだめだ』
だってよ。
従姉のナナバより、他人の俺。
意味わかんねぇよ。
まぁ、意味は分からんが、後輩だからな。
こうして素直に見てやってるってわけだ。
俺、優しい…
イケメンだぜ…