第4章 「SBK」~一次審査~
「……『season』の皆さん…、
一次審査…合格…おめでとうございます…。
こ、これって…。」
「そーだよ、俺たち合格したんだよ!」
「や、やった…。やったーー!!」
「晴花ーっ!!」
「ひまたーんっ!!」
嬉しさのあまり、晴ちゃんとひまちゃんは抱きついていた。
ゆっきーなんか、少し涙目だ。
オレも、もらい泣きしそうだったが耐えた。
「一次審査、合格したみたいだな。」
と、父さんが言った。
「うん。オレ、頑張るから!」
「…オレは認めちゃいないからな。今回ダメだったら、約束通りこの店を継いでもらうからな。」
「…うん、わかった。」
「雪ちゃん、そんな約束して大丈夫なの?」
ひまちゃんは不安げな表情で、聞いてきた。
「うん…、これは、2人で話し合った結果だから。父さんがくれた最後のチャンスだし…、絶対優勝しようなっ!」
「うん!!」
「ゆっきー!二次審査のテーマは??」
「次は…、『恋』がテーマだな。」
「『恋』かー!」
「んじゃ、私が作詞するっ!」
「えっ、晴花がするのか…。それはちょっと…」
「なによ、ゆっきー。文句あんの?」
「おおありだ!」
「なんだとーっ?!」
晴ちゃんとゆっきーは相変わらずだ(笑)
でも、一次審査は通過点に過ぎない。
「次も頑張ろうね!」
「うん!」
とりあえず、今は喜んでいいよな。