第9章 「SBK」~決勝戦~
「優勝は……
seasonです。」
「え。」
「うそ…。」
「オレ達?」
ポカーンとする私達に、審査員はこちらを見てもう一度言った。
「はい、優勝はseasonです。」
そう言って、微笑む審査員。
優勝と認識したのは、少しの沈黙のあとだった。
言葉では言い表せないくらいの、嬉しさが体中から込み上げてきた。
「やった…、やった~~!!」
「晴花!」
「ひまたん!」
「私達、優勝したんだね!!」
「うん!」
「夢、叶ったんだね!!」
「そうだよー!」
私は嬉しくて、嬉しくて、嬉し涙を流した。
(やったよ…!ついに、夢が叶ったよ!太陽くん…!)
きっと、天国にいる太陽くんも喜んでいるだろう。
こうして、SBKは幕を閉じた。