第8章 雨の日
目を開けたら朝だった。
外から、チュンチュンと雀の鳴く音が聞こえる。
「……っ…!」
私は右手に痺れを感じた。
どうやら、昨日ギターを持ったまま寝てしまったため、右手が痺れてしまった。
(ギター……、はっ!そうだ。私、晴花の分まで頑張るって決めたんだから、頑張らなきゃ!)
私は、歌の練習をしようと発声練習をする。
しかし…、
「…かっ、……っ…。」
(!?)
「……っ…はっ…。」
(こ、声が……、声がでない…。)
私は声がでなくなっていた…。
私は秋ちゃんと雪ちゃんに知らせるため、メールを送った。
《私…、声が…。声がでなくなっちゃった…。秋ちゃん、雪ちゃん…助けて…。》
(どうしよう…。どうしよう…。)
不安の気持ちばかりが、私の中に募っていく。
恐怖と不安な気持ちが入り混じり、私の手は震える。
(はやく…、早く来て…。)