第8章 雨の日
「んじゃ、今日は終わりにしよう!」
「そうだね!みんな、お疲れ様~。」
「おつかれ~。」
練習が終わって、みんな言葉を交わす。
「お、おつかれ…!…ゲホッ、ゴホン…。」
(なんだろう…?喉の調子が悪いような…。)
「大丈夫?ひまたん。喉痛いの?」
晴花が真っ先に、心配してくれた。
「う、うん…。少し喉が痛いかな。」
「練習しすぎたのかな…?ひまたん、帰ったらうがいするんだよ?
あと、マスクも忘れずに!」
「うん、分かったよ!晴花。」
「いえいえ!
あと、調子悪いといえば…ゆっきー?」
「げっ、なんで分かった?!」
晴花にズバリ当てられ、驚く雪ちゃん。
確かに雪ちゃんも調子悪いって、なんで分かったんだろう…?
私にはいつもと同じに見えたけど…。
「ゆっきー、手首少し痛むでしょ?我慢してたら悪化するから、ちゃんと冷やすんだよ?」
「お、おぅ。晴花、エスパーかよ…。なんで分かったんだ?」
雪ちゃんの問いに答えた晴花は、ごにょごにょと話し出した。
「…なんでって、今まで何年一緒にいるのと思ってんのよ///」
というか、晴花照れてる…?
「え?なに?聞こえないんだけど。」
「な、なんでもないわよ…!!」
「なんだ、急に大きい声出して。変なヤツだな。」
雪ちゃんは首を傾げる。