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地獄の果てに

第3章 面接


「おれ達、知らない人間にお母さん殺されて、人間にいじめられて捨てられた。」
「痛くて、寒くて、悲しくて、このまま死んじゃうのかと思ったの。」
「でも、美桜が、おれ達を、助けてくれた!」
「美桜は、ぼく達に、優しくしてくれた!」
『だから絶対守るって決めたの!』
「でも、ぼく達は、何も出来なかった。」
「守る事も、助ける事もおれ達出来なかった。」
『役に立たなくて、恩返し出来なくてごめんなさい!』

たどたどしい、言葉で話す双子達に美桜は、大粒の涙を流しながら2人を抱きしめた。

「謝らないでよっ、2人がいたから私は、生きてこれた!辛い時も痛い時も、いつも側に居てくれて、私を守ってくれて、それだけで救われてたっ!私こそ助けてあげられなくてごめんねっ!痛かったよねっ怖かったよねっ!」

3人は、ただ泣き続けた。
その光景を見ていた大王も号泣していたが、鬼灯に投げ飛ばされた。
鬼灯が3人の側に行き、

「大丈夫ですよ。こらからは、3人でここで生活をするのですよ。これから辛かった分楽しい事を、いっぱいしましょう。だからもぅ泣き止みましょう。」

鬼灯が順番に3人の頭を撫でると、段々と落ち着きを取り戻した3人は、
「鬼灯さん、ありがとう御座いますっ!私もぅ泣かないです!頑張って仕事して、楽しい思い出いっぱい作ります!後!生きてる時に出来なかった恋愛もしてみたいです!」

と、涙を拭きながら話す美桜に、

「恋愛は、どうか分かりませんが、鬼の一生は、長いのでゆっくり楽しい思い出を作っていきましょう。」

鬼灯は、美桜の頭を撫でながらそう言いました。
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