第3章 面接
浄玻璃の鏡で美桜の前世を見ていた3人は、閻魔大王は、酷い酷すぎるよと泣き喚き、鬼灯の顔は恐ろしい顔になり握り潰していた手からは、血が流れていた。
美桜は、全て思い出して、その場に崩れ俯いていた。
鬼灯は、駆け寄り声を掛けると
「大丈夫です…」
と消えそうな声で美桜は、答えた。
ワーワー泣き叫ぶ大王を金棒で殴り、咳払いをして鬼灯は、口を開いた。
「美桜さんの生前は、以上です。美桜さんが何故鬼になったのかは、多分側にいた霊の影響でしょう。貴女の怨念と彼女の怨念が重なり鬼火を引き寄せて鬼になったのです。」
淡々と話す鬼灯の話を、放心状態で聞いていた美桜は、ふとあさひの事を思い出した。
「あの、どうして私は鬼になったのにあさひは、鬼にならなかったのですか?」
美桜の問いかけに鬼灯は、
「今の時代鬼火がいる方が珍しいのです。昔は彼方此方にいたのですが、時代が代わり、鬼火達は人気の無い所に漂う様になったのです。あさひさんは鬼にならなかったのは、鬼火がいなかったからです。だけど貴女の場合、地縛霊のあさひさんが側にいて、貴女自身も霊感があり、2人の怨念が共鳴して鬼火達を引き寄せて、結果貴女は鬼になったのです。」