第12章 お菓子とおもちゃとそれからそれから
現世ではそろそろクリスマスかな?
地獄には、季節の移変わりがないから、テレビを観ながらそんな事を考えてた。
「…あっ!そうだよ!色々準備しなきゃ‼︎」
私は、急いで閻魔様の元に向かった。
丁度1人だったのでこっそりと相談事をしといた。
後は、準備をするだけ!
私は、閻魔様に、許可をもらって、現世に向かった。
「わぁ、街はクリスマスムード一色だ!」
死んでから、まさか現世に戻る日があるなんて思わなかったけど、取り敢えず必要な物を揃えに彼方此方、買いに向かった。
「やばい荷物の事何も考えてなかった…。」
買いに買いすぎた荷物を目の前にして、私は、ははっと苦笑いしながらどうしたものかと悩んでいたら
「あれ?美桜?」
背後から声を掛けられてビックリしながら恐る恐る振り返ると、現代風の服を着た桃太郎が大きな鞄を背負って立っていた。
「桃太郎!何でこんな所にいるの⁈」
「そりゃこっちの台詞だよってか何じゃその荷物の量‼︎」
私の荷物を指差して桃太郎が驚いた、そりゃこんだけの量があったらビビるよね。
「ちょっと用事があって買い揃えたんだけど、持って帰る方法すっかり忘れて途方に暮れてまして…」
「おいおい、しょうがないから手伝ってやるよ。白澤様もこっちに来てるし、3人で運べば何とかなるだろ。」
詳しく話を聞いたら、桃太郎達は、現世に薬を売りに来ていて、桃太郎は、今別行動をしていた所だったみたい。
白澤さんに連絡をして手伝ってもらう事になった。
暫くすると白澤さんの声が聞こえて、振り返ると、お爺さんが走って来た。