第10章 貴女の事
取り敢えず男性を落ち着かせて、話をする事になった。
褐色の肌に1つに結ってる髪は、腰まで伸びていて、綺麗な空色の瞳をしていた。
「えっと龍寿、お前急にどうした?」
重たい空気の中口を開いたのは、桃太郎だった。
「突然あんな事言い出してごめん…何か雷に打たれたみたいになって、気が付いたらあんな事言ってた。でも俺は本気です!」
真っ直ぐな目であさひを見つめる龍寿に、あさひは困った様子だった。
「にしても、今日二回目だよね?半魚人にも告白?みたいなのされて、龍寿さんも」
「何か喜んで良いのか分からない…」
苦笑いを浮かべるあさひ。
「てか、初対面なんだし、先ずは知り合いからじゃね?お見合いじゃあるまいし、結婚を前提にて、お前アホだろう?」
桃太郎にお説教されてる龍寿は、しょげていて、私達は、苦笑いしかできなかった。
「まぁ、取り敢えず知り合いから始めて、友達になって、それからじゃないですか?あさひもそれなら大丈夫?」
「…ごめんなさい…私、美桜と鈴奏様鬼灯様以外の人を、今は、信じる事が出来ません…」
えっ?と私は、あさひの方をみると、少し震えていた。
「…分かりました。無理強いは、俺しないです。あさひさんが慣れるまで、自然に接します。でも話をするぐらいは、大丈夫ですか?」
「それは…少しづつなら…」
「俺も、仕事柄話さないといけないけど大丈夫ですか?」
「桃太郎さんは、鈴奏様から話を聞いてるので大丈夫です!知らない人がとにかくダメで…。」
そう話すあさひを、見て私は
そう言えばあさひの事何も知らない