第39章 【戦国Xmas2022】聖夜に煌めく想い / 謙信END
「け、謙信様……おはよう、ございます」
「おはよう、体は辛くはないか」
「大丈夫、です……」
(……随分とよそよそしい態度だな)
美依が視線を泳がせながら答えているのが気になる。
どこかそわそわしているようにも見えるし……
何か機嫌を損ねるような事をしてしまっただろうか。
俺は美依の顎に指を掛けると、じっと美依を見つめた。
さすれば美依はますます頬を染めるので、俺はその疑問を美依に問いかけた。
「何故、そのように他人行儀になる?」
「え、ええと……」
「もう恋仲だろう、閨も共にしたと言うのに」
「っ……」
すると、美依は少しだけ唇を尖らせ……
拗ねたような口調で、その問いに答えた。
「は、恥ずかしいんです。慣れないと言うか……まさか謙信様と恋仲になれると思っていなかったし」
「……」
「それに、いざ謙信様を目の前にすると……抱かれた時の事が頭に過ぎって、ますます照れてしまうというか!」
その素直な発言にくらりと目眩が起きる。
そして心の中には愛しさが爆発的に生まれてきて、どうしようもなく焦がれた。
(お前は……どうしてそんなに愛らしい)
閨ではあれほど艶やかに乱れ、全てを曝け出していたというのに、俺を目の前にすると思い出して照れるなど。
そんな初心で純な美依が愛しい。
もっと与えたくなるし、もっと熱を注ぎたくなる。
昨夜も、ほとほと貪ったつもりでも……
際限なく生まれる欲求は抗えないものだ。
────ならば、また満たされればいい
「謙信、様……?」
俺が再度覆い被さるように姿勢を変えると、美依は目を瞠って俺を見た。
……いい顔だ、堪らなく欲情する。
俺はまだ火照るその白い肌を手で撫で上げ、胸の先を指でぴんと弾いた。
すると、美依は大袈裟なまでに肌を震わせる。
色っぽい吐息が漏れ、それを聞いたらもうタガが外れた気がした。