第34章 〖誕生記念〗長い一日の終わりに温もりを寄せて / 石田三成
「────心から、愛しておりますよ」
また貴女が目覚めたら伝えましょう。
いくら伝えても伝えきれないから…
今はこうして、抱き締めて温もりを分け合って。
私も貴女の『幸せ』になれますように。
そう思いながら、優しく頬を撫でる。
冷たいと感じた空気も、二人で居れば温まるから。
私と貴女は、
二人で一つ、なのですからね?
「ふふっ、あったかいですね」
私は温もりを抱き締めながら、また穏やかに眠りに落ちた。
次は一緒に目覚めて、二人の朝を満喫しましょう。
また口づけ合うのもいいな。
そのままの流れで…も、また刺激的だ。
そんな幸せを思い描きながら見た夢は…
貴女がこちらに手を伸ばし、笑っている。
とても贅沢で、満たされる夢だった。
貴女が居なければ息も出来ない。
それを実感すれば、激しい情が渦巻いていると。
身を巣食う熱情が、いかに大きいかを思い知る。
でも、それは死ぬ程幸せだ。
こんなに愛せる貴女と出会えたから。
いつも手を取り、笑い合って。
一緒に同じ道を歩きながら…
時には寂しい思いもするかもしれないけど。
またこうして触れ合って満たされれば。
私は…それに勝る歓びはないのだから。
『三成君、大好きだよ』
貴女の声が聞こえた気がする。
その甘やかな響きは、いつまでも耳に残って…
私を狂おしいほどの愛しさで包んだのだった。
〖誕生記念〗長い一日の終わりに温もりを寄せて
了
ʜᴀᴘᴘʏ ʙɪʀᴛʜᴅᴀʏ︎︎❤︎︎
Ishida Mitsunari