第4章 【世にも淫猥な御伽草子】赤ずきんver.
皆さん、こんにちは!
ようこそ、『世にも淫猥な御伽草子』の世界へ。
語り手は私、石田三成と……
信長様、信長様ー?
……ここにいる、三成
貴様は貴様で続けていろ、俺も適当に参加する。
《一人金平糖を頬張る信長、三成はにこりと笑い》
かしこまりました!
今回は信長様と一緒に語り手という、重要なお役目をいただいたので、緊張ながらとても嬉しいのです!
今回は『世にも淫猥な御伽草子』の第一回目、赤ずきんの物語となります。
さぁ、どのようなお話になるでしょうか?
いざ、イケメン戦国版赤ずきんの世界へ──……!
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むかしむかしあるところに、可愛らしい女の子がいました。
女の子はおばあさんが作ってくれた、赤いずきんが大のお気に入りで、毎日かぶっていたので、みんなから『赤ずきん美依』と呼ばれて、大変可愛がられておりました。
特に秀吉お母さんは、赤ずきんをベタッ可愛がり。
はぁーさすが秀吉様ですね!(天使すまいる)
おっと、話がズレてしまって申し訳ございません。
ある日、赤ずきん美依は秀吉お母さんから、病気のおばあさんにケーキとワインを持っていくように頼まれました。
そこから、物語は始まります──……
「美依、気をつけて行けよ?やっぱり俺も一緒に行くか?」
「秀吉お母さん、お母さんは『俺』って言っちゃダメ。大丈夫だよ、相変わらず心配性だなぁ〜」
「でも、おばあさんはひねくれ者だしな……」
家康おばあさんは『天邪鬼病』という病気にかかっており、天邪鬼なことを次から次へと言ってしまうのです。
家康様…そうだったのですね!(瞳きらきら)
私は家康様を天邪鬼などとは思っておりません、よく私を気遣ってくださる優しい方で…ああ、話がズレてしまいました、申し訳ありません。
心配する秀吉お母さんは、尚も眉をひそめ、心配そうに言います。
「それに最近森で、蒼い瞳のオオカミが出るらしい。そのオオカミは、老若男女問わず、気に入った人間を喰っちまうとか…まったくとんでもない話だ」