第31章 〖誕生記念〗煌めく一番星に想いの華を / 真田幸村
「あっぁあんっ…ほんと、だめぇっ…!」
「んっ…俺も、そろそろ……っ」
「きちゃうっ…大きいの、きちゃう…!」
「ほら、一緒に果てるぞ、美依っ…!」
『幸っ、ぁっ…ぁあぁぁぁぁ……っっ!』
────本当に、愛してるよ
次の日、私は笑って幸村を見送れた。
不安がないと言ったら、嘘になるけれど…
幸村が、私にある『約束』をしてくれたから。
『帰ったら話がある、だから…
それを楽しみに待っとけ、約束な』
何の話だろうな。
あの逸話の通りなら、プロポーズだけど。
幸村の事だから…違うかも。
私はそっと独りで、口づけの痕を見ながら…
その『約束』が果たされる日を心待ちにしたのだった。
貴方に、伝えても伝えきれない。
私がどれほど貴方を愛してるか。
私が貴方に贈った口づけの痕は…
命を持ち帰るための"歯止め"だから。
無茶しそうになったら、思い出して。
貴方を待ってる人がいる事。
私達が交わした約束を。
また、私達が───………
鮮やかに幸せを紡いでいけるように。
その後、私達の関係が『恋仲』から『許嫁』になったのは、また別のお話。
あの星が綺麗な夜、互いに口づけ合った…
その痕が消え、また新たな痕を付け合う。
そんな幸せな蜜夜の出来事。
煌めく一番星に想いの華を
了