第30章 〖誕生記念〗恋々路に降る星屑と煌 / 織田信長
五月一日 秀吉から政宗
今日金平糖を盗み食いする信長様に会った。
一緒に美依も居て……
怒っても聞く耳持たずに、
仲睦まじく二人で逃げていった。
まぁ、言う事は色々あるが……
あの二人、なんでいい加減くっつかない?
本当に焦れったい、信長様の誕生日までに
何かいい案はないか?
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五月二日 政宗から光秀
いい案と言ってもな…
もう強引にくっつけるしかないだろ。
二人を逢瀬させるとかどうだ?
何かいい奇策を用意してだな…
何かいい案ないか、光秀?
ちなみに二人は今日も中庭で
何か話し込んで笑ってたぞ。
なんであれでくっつかないか逆に不思議なんだよな。
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五月三日 光秀から家康
逢瀬をさせるか……
なら飛びっきりの舞台を用意せねばな。
逢瀬中に二人を襲うか?
信長様に返り討ちになる覚悟がいるが。
だったらもっと美依が喜ぶ、
浪漫的趣旨の逢瀬にしたらどうだ。
そうすれば気分も高まるだろう。
家康、お前何か考えてみろ。
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五月四日 家康から三成
浪漫的趣旨って…難しいですよ。
でも信長様に返り討ちにされるのは
ちょっとごめんですしね……
二人で自然を見るとか、
そういう場所に出掛けるくらいしか
案が思い浮かびませんが。
三成、お前何か考えろ。
何でもいいから、二人が感動する逢瀬。
お前、無駄に頭いいんだし参謀だし、
少しくらいは期待してやるよ
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五月五日 三成から皆様へ
浪漫的趣旨の逢瀬ですね!
実は文献に面白い話を見つけまして…
それをご提案したいと思います。
これならきっと、お二人も喜ぶ筈です!
そのご提案とは…
………が
………なので
………と、言うわけです。
いかがでしょうか?
大丈夫でしたら、一言この、
『二人を見守る為の巻物』に
一筆くださいませ!
豊臣秀吉 賛成
伊達政宗 賛成
明智光秀 賛成
徳川家康 賛成
……お前にしてはいい案だね。