第24章 〖誕生記念〗艶やか椛と嫉妬の蜜菓子 / 明智光秀
「光、秀、さん…?」
「お前をもっと美味く味付けしてやる。それに、これは俺を嫉妬させた仕置きだ」
「えっ……」
「こうして」
────とろっ
「ちょっ…何して……!」
俺が美依の鎖骨らへんに蜂蜜を垂らすと、美依はびっくりしたように声を上げた。
その声を無視し、顔を近づけて、つーっと舌で舐め取る。
すると、美依は肌を震わせ…
我慢出来ないといったように、甘い吐息を唇から漏らした。
「んんっ……!」
「うん、美味いな。お前がさらに甘くなった」
「光秀、さんっ……」
「お前を尋問するには、こっちか」
俺はぺろっと唇を舐め。
今度はその硬く尖った胸の先に、蜂蜜を垂らした。
薄桃色の尖りに、黄金色をした蜜が絡みついて…
さらにいやらしく上を向き、触ってほしそうにぴくぴくと震える。
そして、その蜜は先端から胸の谷間に流れて、跡を付けて…
そのあまりにいやらしく、淫猥な光景に、俺は思わず喉を慣らして美依を見下ろした。
「実に美味そうだ、これは苺か」
「……っ」
「もぎ取って、食べるとしよう」
ちゅうっ、ぺろっ……
そのままその淫らな果実にしゃぶりつくと、美依は躰をよじり、一層甘い声を上げ始める。
流れた筋に沿って、舌を這わせて…
震える肌はそれこそ甘く、俺の心の柔い部分を簡単に刺激して昂らせた。
「俺に嫉妬させたかったのか、美依?」
「ち、違っ…あ、ぁっ…!」
「なら、何故あのように必要以上に親しげにしていた」
「そ、そんな、つもりは…んんっ」
硬い苺を指で摘んで、弾いて。
今度は押し潰すように、コリコリと捏ねて。
垂らした蜜も、残らないように綺麗に舐め取る。
俺は、食べ物の味なんて解らない。
それでも──……
この甘味の味さえ解っていれば、それでいいと思う。
「やんっ…あ、ぁっ…みつっ…!」
俺だけの甘い食べ物は、声も上げるから。
気持ち良さそうに…甘く啼くから。
それは、俺をこれ以上ないほど満足させる。
腹も満たされれば、心も満ちる。
そして、絶え間なく欲情していくのだ。
これほど俺を滾らせるものはない。
美依、お前以上に昂るものを俺は知らない。