第23章 〖誕生記念〗一花繚乱、瑠璃色の蝶 / 伊達政宗
「────ああ、勿論」
───………ずぐんっっ!
「ひゃうっ……!」
可愛いお前に魅せられて。
腰を振る俺は、ただの獣だ。
ああ、やっぱり中毒らしい。
蜜毒は俺に入り込み、虜にさせて…
もう、見えなくなる。
お前以外は。
「やっ、ぁっあっあっ……!」
「ほら、望んだものの…んっ、感想は?」
「ぁっ、深っ…まさ、むねぇっ……!」
「名前いいな…もっと呼べよ、美依っ…」
パンっパンっ…ずちゅっ、ずちゅっ…!
絡み合う熱が深くなって。
部屋中に広がる美依の声は、さらに甘く甲高くなった。
すごい、いやらしい声。
それは腰を疼かせ、抽挿を激しく鋭くさせていく。
攻めて、啼かせて。
みっともない程、その行為に溺れて。
昼間も散々そうしたのに……
『誕生日だから』って言い訳はもう駄目かな。
だって、明日以降もきっとこうなる。
明日も明後日も、明明後日も。
好きな気持ちは膨らむと確信出来るから。
────純粋な華が水を得て
繚乱の愛が、俺を支配するのだ
「ぁんっ…政宗ぇっ、ぁっあっ…!」
「また、出そうだ、美依っ…」
「も、おかしく、なっちゃう…!」
「……っなれよ、狂え……!」
「やっ、まさ、むねぇっっ……!」
「…っぁ、出るっ………!」
(ああ……幸せだ)
その濃密な誕生日の夜は、まさに繚乱するかの如く、鮮やかに過ぎていった。
美依と言う華に止まった俺。
それは瑠璃色をした…蝶みたいなもんだ。
蜜に集る、卑しい蝶だけど。
その想いだけは、本物だから。
お前を一生愛してく。
守りたいとお前は言ったけど…
俺にもお前を守らせてくれ。
それは、ひとつの愛。
瞬くように過ぎた、俺の誕生日の夜は…
どんな星よりも、煌りと光る、
宝物みたいに大切な時間だった。
一瞬が永遠に思えた。
お前を想う、その刹那だけは。