第23章 〖誕生記念〗一花繚乱、瑠璃色の蝶 / 伊達政宗
────始まりは、俺の元に届いた一通の文
『拝啓 伊達政宗様
明日は政宗のお誕生日ですね。
ささやかではありますが……
政宗に、お祝いの席を用意しました。
明日の昼、支度が整い次第、
安土城の私の部屋に来てください。
とびっきりのおもてなしをするから、
覚悟しておいてね!
美依』
俺は、いい機会だと思った。
美依を確実に俺のものにするには。
お互い、惹かれあっているのは気づいてる。
お前も…俺の事、好きだろ?
勿論『とびっきりのおもてなし』も
楽しみだけれど…
俺はこの誕生日に、お前を俺のものにする。
そのために、行くんだ。
お前もそのつもりなんじゃないのか?
さりげなく誘ってくるなんて、
可愛い事するじゃねぇか、美依。
季節は秋に差し掛かっても…
まだ夏の名残が残って、少し暑い。
俺の想いも…
心で熱く燻って、抱えておけないから。
────もう、決着をつける時だ
美依、俺はお前が好きだ。
お前が可愛くて仕方ない。
だから…俺を受け入れろ。
お前がとろとろに蕩けるくらい、
とびっきりの甘い夢を見せてやるから。