第22章 〖誕生記念〗小生意気な彼女 / 真田幸村
『幸村、お誕生日おめでとう』
グズグズに蕩かしている最中、声を途切れ途切れにさせながら、美依がそんな事を言ってきた。
ああ、まだお前に言ってもらってなかった。
と言うか、そんな事すでに関係なくなっていた。
誕生日だろうと、普通の日だろうと。
俺が居て、お前がいて、想いを交わせれば…
そんな一瞬が、最高に幸せだ。
「ゆ、きぃ…ぁっ…」
「んっ、美依…」
「ふっ…んっんっ、ぁっ…」
ちゅっ…ぺろ、ちゅぅっ…
膝に美依を向かい合うように座らせて、目の前に揺れる二つの膨らみに唇を這わせる。
すでに硬く立ち上がった、薄紅色の突起。
それに吸い付いて、嬲って、チロチロと舌先で転がしたり。
片手ではもう片方の尖りを指で弾いて。
その美依の弱い部分を攻めながら、自分自身も美依を堪能していく。
甘い肌はまるで砂糖菓子みたいだ。
触れる所から溶けてしまうような…
そんな心地にすら陥った。
「ゆ、きっ…め、なのぉ、そんなっ…」
「なんだ、酒が入っていつも以上に敏感だな、お前。なのに、嫌とか言う?」
「だって、おかしくなっちゃ…」
「別にいーだろ、おかしくなったって」
少し視線を上げれば美依が目を兎みたいに真っ赤にさせて、見つめてくる。
本当に可愛い、それしか出てこない。
閨での可愛い姿は、俺だけのもんだ。
それだけじゃない、どんな時の姿だって…
美依の全ては、俺のもんだから。
「ゆ、き…きいて」
「ん、どした?」
「今日、ゆきの、誕生日だから…」
「うん」
「私が…ゆきを、気持ち良くしたい」
「えっ…」
その言葉に、思わず胸から唇を離した。
『ゆきを気持ち良くしたい』って、それはつまり…
そんな美依の姿を想像し、顔がカッと熱くなった。
なんと言うか、その…
今まで美依に、そう言った事はさせてなかったから。
俺が美依を蕩かし、それを見ているだけで満足していた部分があるし。
だが──……
こちらを見つめてくる美依は真剣そのもの。
まだ酔っ払ってんのかな、とか若干思ったが…
それでも美依にそうしてもらえたら。
きっと、すごく幸せなんじゃないかとそう思った。