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【イケメン戦国】零れる泡沫*恋奏絵巻*《企画集》

第19章 〖誕生記念〗焦がれし天色、愛しい君へ《後編》/ 徳川家康






────照れながらも、一生懸命紡ぐよ
心の言葉を、あんたをどれだけ想っているか

素直になるって悪くない
たまにはまだ、ひねくれるけど

あんたがいれば、俺はきっと素直になれる










『あ、忘れてた!』

『ん、なに?』

『家康、お誕生日おめでとう!』

『うん、ありがとう』

『贈り物、間に合わなかったなぁ』

『あの芥子色の反物で何する気だったの?』

『小袖を作ってね、それを着てね…』

『……うん』

『私が贈り物だよって告白したかったの』

『……なにそれ、ばかじゃない』

『うっ……』

『ばかだけど…可愛いから許す』

『あ、ありがとう……』

『一番欲しいもの、もらったから』

『え?』

『聞いたでしょ、欲しい物ないかって』

『うん』

『あんただよ、美依』










『あんた以上に欲しいものなんてない。
 もう手に入れたから…最高に幸せ。
 でも小袖も見たいから、作りなよ。
 そしたら…また暴くだけだけどね。

 ……そんな顔しないの。
 やだって?美依の駄々っ子』










寒空が綺麗な天色になるのは、もうすぐ。
そうしたら、お弁当もって逢瀬をしよう。
好きなものをたくさん詰め込んで。
ワサビも連れて行ったら喜ぶかな?

あんたは、芥子色の小袖を着て。
にっこり微笑んで、手を振るんだ。

焦がれし想いは、あんたに届いて
また芽吹いた感情を紅に燃やす。



愛しい、俺のお姫様
あんたが居ればもう何もいらないよ?

花びら舞って、この心に降り積もる
それは薄紅色した、可愛い花びら

俺を焦がす──……
天色に映える、優しい色。














〖誕生記念〗焦がれし天色、愛しい君へ


☆。*··°Happy Birthday°··*。☆
   Ieyasu Tokugawa

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