第16章 【戦国Xmas】徳川家康編《後編》
「────愛してるよ、美依」
すると、美依は花が咲いたように微笑んだ。
……その顔、反則でしょ。
もう、自分を堪えるなんて出来ない。
早く…奥深くまで、俺のものにしたい。
「美依、あんたのせいで限界」
「え……?」
「もう…黙って。全て責任取って受け入れて」
「あっ……」
────永遠をここに誓い合う
宿り木の言い伝えなんて
全て信じているわけじゃないけど
奇跡…と言うものが本当にあるなら
この、銀世界に
あんたみたいな煌めく存在が
俺にとっては一番の奇跡だ
そして想いを交わしたなら…
ずっと一緒に居よう
熱をいつまでも分け合おう
今日は『聖なるくりすます』なんでしょ?
宿り木の下で交わした口づけは
きっと祝福された、秘密の約束
「ぁっ…ぁあっ、いえ、やすぅ…!」
「はぁっ…美依っ…!」
「ぁあっ…も、だめぇっ…!」
「…っ一緒に果てるよ、美依……!」
俺達の交わる影は、
いつまでも障子に揺らめいて…
終わりない蜜事に華を咲かせていった。
純白に染まった世界
そこに燃える炎のように。
赤い肌を晒しながら、
熱を上げるは刹那の時間。
『すきだよ、あんたがすきだ』
繰り返される、魔法の言の葉。
それしか知らないみたいに…
いつまでも、甘く響かせていったのだった。
【戦国Xmas】徳川家康編《後編》
終