第12章 【現代パロディXmas】伊達政宗編《後編》
────私だけの愛しいサンタさん
今年もプレゼントを持ってきてくれたね
それはきっとパンドラの箱
たくさんの辛いことが詰まってる
でもね……
最後には
希望が残るんだよ?
『美依』
『なぁに?』
『高校卒業したら、パリに行くか』
『え……?』
『春になったらパリに支店が出来るんだ。俺、そっちに行かないかって推薦されてんだよ』
『え、すごいね』
『向こうなら、もっと堂々と出来るだろ?』
『政宗……』
『行くよな、美依』
『行くっ……!』
私は、きっと呪われた子です
お兄ちゃんを好きになってしまいました
でもね、神様
祝福のベールなんて要らないよ
白いウエディングドレスも
誓いの言葉も要らない
私は、政宗だけ居ればいい
クリスマスに結んだ幸せを
ずっとずっと大切にして行くよ
例え、世界に背かれても──……
辺りは一面、銀世界
そこに、鮮やかに彩る
私の想いは、薄紅色
たった一人
私をお姫様にしてくれる人の元で
今日も可憐に華開く
燃える熱情の心、そのままに
二人で一緒に、
クリスマスソングを口ずさみながら……
イケメン戦国現代パロディXmas編
第一話、伊達政宗〖後編〗
終