第7章 〖誕生記念〗溺れる微熱に、口づけの花束を / 石田三成
「……色っぽい顔。随分ぐずぐずに蕩けちゃいましたね?」
「はぁっ…はぁっ…三成、くんっ……」
「こうすると、貴女の顔がよく見えますね。口づけもしやすいし」
「……っっ」
「愛していますよ……美依」
「んぅっ……!」
そのまま唇を塞げば、涙と汗でドロドロになりながらも、美依は一生懸命舌を絡めてきた。
蕩けた虚ろな瞳も、ふわふわして。
私が見ているのが解ったら、優しく目を細めてきた。
口づけは愛情の証。
愛する熱情を伝え合う手段。
貴女がくれた、たくさんの贈り物は──……
この傷だらけの身に、優しく染み入りましたよ?
だから、私にも伝えさせて。
『愛してる』を余すところなく。
ずっ…ぐちゅんっ!ずずっ……ぐちゅんっ!
「あっぁっ…深ぁ…っぁあんっ、みつっ…!」
この姿勢は、貴女の好い部分まで、もっと届くでしょう?
深い所まで突き上げて、抱き合って、口づけて。
また絡まって、熱を分け合って、蕩けて焦げて。
二つの躰は一緒に混ざり合って、二度と離れないようにと。
そんな儚い願いを込めながら……
溺れる蜜夜に、溶けていく。
「美依っ…もう、出ますよ、中にっ……」
「はぁんっ…熱いの、欲しっ……!」
「……っなら、望みのままに…ぁあっ出る……!」
びゅくっ!どぴゅっ、びゅるるっ……!
────ああ、最高に愛しいな
今日はこの世に生まれてきた中で、最高に幸せな誕生日だった。
怪我もしたし、自分でも馬鹿だと思うけれど。
貴女から、愛情をたくさんもらえたから。
勿論、形には残らないものだけど──……
今日もらった愛情は、心の中で輝いている。
貴女のはにかんだ笑顔と一緒に。
貴女の熱く蕩けた姿と一緒に。
全て忘れられない、私の頁になったから。
これからも貴女に愛情を伝えていこう。
色んな場所に口づけて。
その意味を、心に刻む。
『愛していますよ』
言葉じゃ足りない所を埋めるように。
今日も貴女に、溺れてる私だから。
貴女に私の全てを捧ぐ。
そうして、また蕩ける熱に浮かされていく。
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