第4章 ※ ヨトギ
「よとぎ?って、なんです?」
言葉の意味が分からず、未だ酒を飲む信長の前で小首を傾げた
「なんだ、それも分からんのか?」
そう言って盃を置き、清香の方に身体を傾け低い声で耳元に囁いた
「俺の褥を温めろと言ってるんだ」
「…え?!」
流石に清香でも理解はできた
つまり、男と女の夜の営み
信長に奉仕をするという事だ
「嫌です!そもそもなんで私なんですか?!」
顔を赤らめながら信長に抗議した
「貴様の反応が面白くて、弄りがいがあるから、だな」
「んなの、理由にならないです!!」
「何故そこまで慌てる?さては貴様、処女か?」
「なっ!普通、そこまで聞きますか?!」
清香は距離を取ろうと後ずさるが、それを阻止するかのように信長は腰に手を回し、更に距離を詰めてきた
「いいから答えろ」
冷たい視線で見られ、声を出せなくなった
「…処女ですが……」
バツが悪そうに言う清香に鼻で笑ってしまう信長
悔しそうに唇を噛む清香
ここまで恥ずかしいことは中1の時の短距離走でゴール地点を超えるまで走ってしまった以来だ
そんな思い出がフラッシュバックしてた時
「勝手すぎます…ほんとに…」