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ハンジ班の奇行種【進撃の巨人/リヴァイ】

第32章 譲らぬリヴァイ!譲らぬハンジ!デスマッチ!






カオリナイトの事件解決の翌朝、ハンジがどこをどうやって、どんな噂を流したのかは不明だが、食堂の空気がいつもとまったく違っていた。


だいたいがクレアとは目を合わせようとしない。

そして何やらコソコソと話をしている。

朝食を食べに来たクレアであったが、すでに食欲は減退していた。

しかし、いつも通りに接してくれる人物もいる。

同室のフレイアにその後輩リリアンだ。

リリアンはフレイアと容姿も性格もよく似ていて、とても明るくいつも笑顔だ。

今はこの2人の存在がとてもありがたく感じた。



「はぁ…ハンジさん。昨日の今日でいったいどんな噂を流したのよ…」

朝食のパンを放り込みながらなかなか飲み込むことが出来ないクレアに、フレイアが笑い飛ばすように背中を叩いた。

「もう!せっかく嫌な事件が解決したんだから、そんなしみったれた顔しないの!人の噂も75日っていうでしょ?!しばらくすりゃ落ち着くわよ。」


「そうですよクレアさん!せっかくハンジさんが流してくれた噂なんですから、一度はしっかり浸透させないと、今後の抑止力になりません。」


「そうだけどさぁ……」


分かってはいるが、クレアの気持ちはなかなか晴れなかった。





─────────────



そんなクレアの噂が流れ始めて2週間も過ぎようとした頃、またしても事件が起こった。


「クレア、どう?最近は?」


クレアはハンジの執務室でいつもの仕事の真っ最中だった。


「噂の件ですか?初日程ではないですが、やはり私に対して距離を置いてる方が多いような気がします…特に年の近い兵士を中心に…」


「でもクレア、団長と分隊長の判断は間違っていないと思う。今後また同じことが起きては困るからね。」


「う……その通りなのですが、早く日常に戻って欲しいです。もう視線が痛くて…」


そんな雑談をしていたら扉をノックする音が執務室に鳴り響いた。こんな時間にいったい誰だろうか?


「俺だ、入るぞ。」


入ってきたのはリヴァイだった。



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