第28章 リヴァイの約束
リヴァイは首筋に舌を這わせ、シャツに手を潜り込ませるが、なんだか様子がおかしい。
「おい、クレア………」
おい、まさかとは思うが……
「この奇行種、寝やがったな!!」
クレアは緊張の糸が一気にほぐれた事で、疲労がどっと押し寄せたのだろう。
口付けている間に眠りに落ちたのか、スースーと寝息を立てて眠っている。
「こっちの気も知らねぇで……」
リヴァイは盛大にため息をつくが、安心しきった顔で気持ち良さそうに眠るクレアの寝顔を見たらもう何も言えなくなってしまった。
「仕方ねぇな……」
こうなってはもう仕方ない。
リヴァイもベッドに横になると、後ろからクレアを抱きしめてうなじから香ってくるキンモクセイの香りを胸いっぱいに吸い込んだ。
「起きたら覚悟しとけよ……」
そう呟くと、リヴァイもクレアの寝息につられるように眠りにつく。
起床後、クレアが野獣と化したリヴァイの欲望に、再び気を失う事になるのは、言うまでもなかった。