第2章 残酷なきっかけ
その日は、学校の授業が午前で終了だったため、クレアは家の手伝いで近所の商店に夕飯の買い出しにでかけていた。
周りの同年代は授業が早くに終わればこれ幸いと、街にくりだし遊びに出かけてゆく。
だが、そんな事に興味のないクレアにとっては午前授業など、迷惑でしかなかった。
学校の勉強が面白いわけではなかったが、行く場所に行き、やる事があるだけでいくらかましだったからだ。
このまま午後は父の診療の手伝いをし、夕刻には母の家事を手伝うことになるだろう。
いたって、いつもの1日になる予定だった。